ゼロ金利時代に「5%運用」はありえない?

「でも……年平均で3~5%の運用なんて無理でしょ?」

そうお思いですか?
しかし、以前の記事でご紹介させていただいたとおり、、2000年から2017年までの16年半、「何もしない」まま、年平均6.0%で資産を増やしていた人はたくさんいます。「100年に一度の経済危機」と呼ばれたあのリーマンショックの時期を挟んでも、これだけの実績が維持できていたのです。だとすると、低く見積もっても、年3%は決して非現実的な数字ではないと思いませんか。

※参考記事
「貯金オンリー」は世界の非常識!? 知識のある家計は7年半で2000万円を倍増させる

以上、今回は「節約」にとらわれている人が見落としがちな、資産形成エンジンのすごさをお伝えしてきました。とはいえ、私は決して「節約なんかしなくていい」と言っているわけではありません。節約だけに目を奪われて、エンジンを改造することを怠っていると、大きな差が開いてしまうという事実を知っていただきたかったのです。

そこで、次回からは、資産形成エンジンのパワーを最大限に引き出す“家計の軽量化”の方法をお伝えしていくことにしましょう。

【執筆者紹介】
岩崎淳子(いわさき・じゅんこ)

ファイナンシャル・プランナー/米国公認会計士/パーソナル・ファイナンシャル・スペシャリスト(CPA/PFS)/Smart & Responsible代表。上智大学ドイツ語学科を卒業後、NTTに入社。米パデュー大学大学院 経営科学修士。ガートナーなど外資系IT企業にて、マーケティング戦略やアナリスト業務を経験したのち、2000年、夫の転職を機に米バージニア州に移住し、2歳児の子育てと家事を担当する専業主婦へと転身。大学で工学を教える夫が、家計に関わる余裕がなかったことから、自身の役割を「一家を支えるCFO」と再定義。仕事で培ったリサーチ・分析の能力を武器にしながら、独学でCPAとPFSの資格を取得。2011年、自身の苦労した体験に基づき、個人向けファイナンシャル・プラニングを行う「Smart & Responsible」を立ち上げ。主婦と専門家の2つの視点から、効率的な家計システム構築のヒントをアドバイスしている。現在、米カリフォルニア州在住。聖書をこよなく愛するクリスチャン。初の著書『お金が勝手に貯まってしまう 最高の家計』を出版。