この程度でくじけてはいけません。まだ月曜日なのです。

ずんずんさんはデスクにつくと、息を出さぬようため息をつきました。

ずんずんさんは、お局様さんから直接仕事を教わっています。さすがに長く会社に居るだけあって、お局様さんは仕事ができるのです。

ですが、お局様さんは、性格が悪すぎました。

何か教えるにも、出ししぶり、教えたら、教えたで、小さなミスをくどくどくどくど説教する始末です。

さらには、仕事のことならまだしも、服や髪型、ずんずんさんの社内の交友関係といった些細なことまで、何かにつけ、嫌味を言ってきます。

ねぇ!? どうしたの!?

幼少期何かあったの!?

そう聞きたいレベルです。
ですが、そうは思っても、お局様さんはずんずんさんの上役、しかも仕事を教えてくれる人なのです。

ずんずんさんはそっと、以前作った「媚びる人リスト」を見返しました。
そこにはお局様さんの名前があります。
権力者にはおもねらなければいけません。

どうしたら、彼女に好かれるだろうか。
どうしたら、彼女の嫌味を減らし、心の負担を減らせるか

ずんずんさんは考えることにしました。