マンガやアニメの「海賊版サイト」による被害が深刻化している。
日本漫画家協会は2月、「全く創作の努力に加わっていない海賊版サイトなどが、利益をむさぼっている」と批判声明を発表した。
政府も海賊版サイトを問題視。菅義偉・官房長官は3月19日の会見で「コンテンツ産業の根幹を揺るがす事態となりかねない」とし、サイトの遮断も含めて対策を検討していると明かした。
海賊版サイトをめぐる現状や対策は、いまどうなっているのだろうか。経済産業省・商務情報政策局(コンテンツ産業課)で海賊版対策を担当する岸田篤範氏と大塚雄介氏に話を聞いた。
被害額は約9300億円との試算も...
――「海賊版」をめぐる、いまの状況を教えてください。
岸田:私たちコンテンツ産業課では、国内・海外の動画共有サイトなどに違法アップロードされた映画、アニメ、漫画など、オンライン上の海賊版コンテンツ(無体物)に対応しています。
それ以外にも、日本のコンテンツから生まれたキャラクターグッズの模倣品なども見ています。