アメリカなら「これをやれ。やれたら君は財務省のナンバーツーのポジションにつけてやる」みたいに、具体的な命令と見返りの提示があるという。そんな契約関係がないと、アメリカ人は動かないというのだ。

 もう1つ理解できない点は、大きな組織での汚職や悪事は、アメリカの組織の場合、上の人間が甘い汁を吸うための構造に由来するのに、日本の組織では必ずしもそうではないことだ。

 なぜ、誰も得をしない今回のような案件で、役人が自分のキャリアを棒に振ってまで政治家の顔色をうかがい、想像だけで便宜を図るのかが理解できないという。一般人には9億円で売る土地を、特別案件の場合は1億円で売る。しかし、政治家も役人もこの件では何の見返りもない。そういう事象が理解できないのだ。

なぜ政治家のタイミングに合わせるの?
防衛相のイラク日報問題もおかしい

 さらに「忖度は財務省だけの一度きりの問題というわけではない」という話になった。ちょうど防衛省のイラク日報の存在が明らかになった件についても、次のような議論が起きた。

「そんな基本的な公文書が日本にはないのか?」

「いや、当時の防衛大臣が国会で『ない』と言ったので、役人が忖度して探さなかったようだ」

「それがあったということの方が当たり前のことに思えるが、それはまあいい。前の大臣が辞職するほどの政治問題だった文書なのに、見つかったことを新しい大臣に報告するのになぜ1ヵ月もかけたんだ?」

「それも忖度なんだ。3月27日に国会で森友問題の議論が終わったのだが、そのタイミングを待って報告したようだ」

「まったく別の省庁の問題なのに、なぜみな政治家の都合にタイミングを合わせるのか?まったく理解できない」