東京オリンピックの喧騒が去った2020年、あなたはどんな生活をしているだろうか?
AIによってシンギュラリティは起きるか? ヒト以上にやさしいAIは登場するか? ヒトとAIはどう共存していくのか?
構想・執筆に2年かけた注目のエンターテイメント小説『マルチナ、永遠のAI。――AIと仮想通貨時代をどう生きるか』が話題となっている。
ビットコイン、ブロックチェーン、ディープラーニング……正確な技術論と、その道の世界的権威の見解をもとに緻密に描いた作品で、SFではない、小説風の解説書というから注目だ。
実物通貨と仮想通貨、日常と非日常、ヒトとAIの境界線がどんどんなくなりつつある今、私たちはどうやって生きていけばいいのか?
今回は、AIの世界的権威ベン・ゲーツェル博士と「ソフィア」、サウジアラビアが女性型AIの「ソフィア」に市民権を与えたエピソードを交え、2000年代中盤から「AI」と「IoT」を研究し続けてきた大村氏に語っていただこう。
(構成・寺田庸二)

すでに「AI政治家」の
開発が始まっている

 今回は、確実に意見が分かれるテーマを取り上げたいと思います。
 それは、「AI政治家」です。

 私は幼かったのでまったく意味が理解できませんでしたが、ロッキード事件を伝えるニュースを見ながら父が、「これだから政治家は信用できない」と言ったシーンは今でもはっきりと記憶しています。

 それは同時に、私が人生ではじめて「政治家」という単語を聞いた瞬間でした。

 そんな私も成長して大人になり、現在を迎えているわけですが、政治家の不正献金や公費の私的流用など、もう嫌になるほどそうした事件を見てきました。

 そして今では、こうした政治家の汚職はなくならないだろうなと諦めてしまっている自分がいます。

 一方で、今こそ政治にメスを入れるべきだと考えている人たちもいます。
 それがお隣の韓国です。

 みなさんもご存じのとおり、韓国では歴代大統領の汚職が続き、政治は人ではなく、むしろ誰とも、そしてどの企業や団体とも利害関係を持たないAIに任せたほうがいいのではないかという風潮が芽生え始めているといいます。