カジノに預けてるのを
取り返さないといけない

──カジノからは足を洗うのですか。

 カジノはね、預けてるのを取り返さないといけないですね(笑)。

 1月に知人を連れて行って来ました。わいわいやりながら海外のカジノを体験するツアーのようなものです。

 私は持っていったお金をスってしまった。また預けちゃった(笑)。

──今後、本気で勝負しに行くこともあると。

 将来的にはあるのではないでしょうか。

 でも、持って行ったお金をすったら終わりです。昔のように負けたときにカジノがお金を貸してくれませんから。パチンコや競馬やるのといっしょですよ。カジノで地獄を見るのは、負けたときに現地でお金を借りるからなのです。

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)実施法案の議論が進んでいますが、官僚も議員もカジノで遊んだことのない人が議論しているのは問題です。

 カジノ狂いになった人間からすれば、数千円の入場料はどうかと思います。カジノに足を踏み入れた時点で入場料分の負けが発生しているわけですから、それを取り返そうと熱くなってしまう。

 時間制限を設ける案も、「終了間際に最後の大博打だ!」などと言って勝負してしまうかもしれない。むしろ犠牲者を増やすのではないでしょうか。

 回数を規制するのはぎりぎり効果があるかもしれませんが、入場料と時間規制はあさっての方向だと言わざるを得ません。

 ちなみに、日本にカジノができても私は行きません。日本ではディーラーも日本人だから。客のことが分かってしまうじゃないですか。日本人のハイローラー(大金を賭ける大口顧客)は国内のカジノを避けると見ています。

いがわ・もとたか/1964年、京都府生まれ。東大法卒、87年に大王製紙入社。同社会長当時に、カジノの資金を子会社から借りていた事実が発覚。会社法違反(特別背任)の容疑で東京地検特捜部に逮捕される。13年に懲役4年の実刑判決を受け服役。17年10月に刑期満了。近著に堀江貴文氏との共著、『東大から刑務所へ』(幻冬舎)がある Photo by K.S.