現状、朝と昼の時間は都心部を中心に、どうしてもレジ待ちの列ができてしまいます。1人当たりの精算時間を早くするにしても、レジを置く台数を増やすにしても、限りがあります。その解決策として、テクノロジーを活用し、新たな決済システムをつくりたいと考えています。すでに上海のローソンでは、セルフスキャンのスマホ決済を始めています。こういった決済システムを日本でも実現したいと思います。

18年2月にRFIDの実証実験を行っている「ローソン丸の内パークビル店」(東京都千代田区)

 私自身も朝ごはんを買おうとローソンに来たときに、レジ待ちの列があるとやっぱり買うのをやめよう、と諦めるときが何度かありました。お客さまも同じ気持ちだと思います。つまり、まだまだ“チャンスロス”があるということです。レジ待ちを解消するだけで、売上高アップにもつながるはずです。

ラストワンマイルの
攻防1万4000店舗の価値

──17年2月、ローソンは三菱商事の子会社となりました。それにより何か変化はありましたか。

 これまでは双方にとってメリットのある取り組みを行うことが重要でしたが、子会社となって以降は、この関係性はシンプルです。ローソンの業績が上がれば、それが三菱商事の利益につながるからです。その意味では、やりやすくなったというのが正直なところです。

 例えば、ゴディバとのコラボも三菱商事からの提案で実現しましたが、三菱商事にマージンを払っているわけではありません。コラボ商品がローソンで売れた結果としてローソンの業績が上がる、それ自体が三菱商事の利益になるわけです。

──さて、海外では上海で約850店舗展開されています。今後の海外展開をどのように考えていますか。

 海外は、これまでチャレンジするという位置づけでしたが、ここにきて会社の利益に貢献するフェーズに入ってきたと感じています。上海は18年度に1000店舗以上、早いうちに2000店舗展開したいと考えています。

──14年7月には生鮮宅配サービス「ローソンフレッシュ」を始めました。「アマゾンフレッシュ」や「IYフレッシュ」など、他社も次々と参入し始めています。どのように差別化しますか。

 まずはローソンフレッシュでしか買えないという商品を増やしていきたいと思います。「クリーミーチキンドリアキット」や、「魚介と鶏肉の彩りパエリアキット」など、料理の食材と調味料がセットで、下ごしらえもしている時短手料理キット「キッチント」が好調です。