4000万円の「増分売上」の理由

 消費税5%の内税方式だと、100円の値札の商品は税抜96円です。
 値札そのままで消費税8%・外税方式になれば、お客様は108円払って、税抜価格が100円に。

 お客様が支払う価格は8%の値上げ。税抜価格で4%の値上げです。
 単純計算なら売上は8%伸びて、粗利益は4%増える。
 リサイクル部門は年商5億円で、4000万円の「増分売上」です。

 もちろん、値上げをすれば販売数量は減る。
 しかし、消費税率の引き上げと本体価格の値上げを2度に分けて行うより、一緒にやったほうが減り方は小さい。いずれ値上げを考えているなら、こうしたチャンスは逃さないほうがいい。

 一気に値上げして、売れなくなった商品が出てきたら?

 値上げして売れなくなる商品は、そもそもニーズが低い商品です。
 そのことが明確になったのだから、もう仕入をやめればいい。
 値上げは、売れる商品とそうでない商品を見極める絶好のチャンスです。
 スーパーを経営している有限会社中央市場(秋田県)の金沢正隆相談役も、消費税増税で苦しんだひとりです。

 私の消費税の外税方式のアドバイスを聞かずに、幹部に押し切られて内税方式でスタートしたが、業績はダウン。そして、半年後に外税方式に変えると、業績は急回復しました。

 ぜひ、第1回連載にある、【あなたの会社の危険度ワースト「15の死角」】をチェックしながら、『数字は人格』をカラダ中の細胞に植えつけていただけたらと思います。