宮台 今日のシンペーくんの話は、とても重要なポイントを含んでいたね。1つ目のポイントは、「経済と社会は分けて考えられない」ということ。繰り返しになるが、絆を持たないヤツは経済ゲームを持続できない。社会も同じで、コミュニティが崩壊した状態では経済は回らないんだ。短期的にはもつだろうけれど、持続的発展の可能性はない。
「便利だから」「孤独の埋め合わせになるから」「不安な時代のセーフティーネットになるから」とシェアハウスをしている人たちもいる。気持ちはわかるよ。だけど、それらは、「シェアハウスをした結果、そうなったらいいな」ということであって、あくまで「結果」であるべきだ。絆の恩恵を「目的」にしてしまってはいけないんだよ。結果の部分だけを追求している奴はだめなんだ。
そうではなくて、「自分たちは絆コストを払う。むしろ払いたいくらいだ」という思いや行動がある。そういった本質を理解している若者が価値を発信しながら共同体を立ち上げて、持続させようとしている……そこに望みがあると、僕は期待しているんだ。
シンペー 同感です!次回は「シェアハウスの未来」について、ですね。楽しみです。
▼新刊のお知らせ
『大人のためのシェアハウス案内~みんなでひとり暮らし』西川敦子[著] 好評発売中!
新しい生き方、見つかる。
数十人、数十軒の取材から、生まれつつある新しいコミュニティの多様性を描いた「大人のためのシェアハウス案内~みんなでひとり暮らし。」(ダイヤモンド社・西川敦子著)。つながる暮らしを見つめなおしたい人に読んでほしい1冊。
ご購入はこちら! [Amazon.co.jp] [紀伊國屋書店BookWeb] [楽天ブックス]