国益を損ないかねない「森友・日報・加計・セクハラ」の帰結を占う写真:首相官邸HPより

 最近の国際情勢は、極東では5月から6月上旬に予定されている米朝首脳会談を前に、各国が水面下でしのぎを削り、シリア問題では米英仏が軍事行動に出るなど、かつてないほどの緊張感に包まれている。日本にとっても事態の進展次第では、日朝の関係正常化など、戦後外交の「総決算」を迫られることにもなりかねない。

 だが国内で野党やメディアに連日のように取り上げられているのは、、(1)森友学園への国有地売却をめぐる財務省決裁文書改ざん、(2)防衛省の自衛隊イラク派遣の際の日報の隠蔽、(3)加計学園獣医学部認可で官邸を訪問した愛媛県職員の「面会メモ」、そして直近での(4)財務次官セクハラ問題だ。

 国際情勢の緊迫度に比べて、それほど重要度が高いとは思われないのだが、問題が次々に出てきて、内閣支持率は低下し、秋の自民党総裁選をにらんだ「政局モード」になっている。

 だがこうした状況が続く間に、日本の国益が損なわれることはないのか。