ところが、キャンドウのこの試みは2017年11月期中に全店撤退という結末に至った。撤退理由には、「日本の小売市場においては、本当に強い分野に特化することが当社にとっての最適戦略と判断した」とある。素直に読めば、「100円のジャンルに邁進します」ということか。

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 確か「OHO!HO!」の店舗にも、キャンドウとの関係をうかがわせる表示はなかったように記憶している。普通におしゃれな雑貨屋で、とりわけ安さを打ち出していたわけでもなかった。

 そうなると、やはり個々の商品の魅力を高めるほかはない。100円ショップでの生活必需品を買うついでの、衝動的な雑貨買いとは異なる勝負となるのだから。

 店側の思惑はともかく、消費者の立場から100円ショップに求めるものは、ストレートに「100円であること」に尽きる。

 筆者が先ごろ大手チェーンではない地方の100円ショップで出合ったのは、「よりどり2点100円」の雑貨だった。ソックスやカチューシャなどのファッション小物が2点で100円と言われれば、手を出さずにはいられない。「よりどり商法」は買い過ぎを招く悪であると諫めている筆者でも、これには負けた。この「こう来たか、いや恐れ入りました」感こそ、100円ショップの醍醐味ではないだろうか。

 今後も100円ショップの試行錯誤は続くことだろう。均一価格勝負を貫くか、商品の魅力を高める代わりに300円以上をつけるのか――。消費者のジャッジは容赦なく下される。

 なお、礼儀として「THREEPPY」で買い物はさせていただいた。在りし日の「OHO!HO!」で買ったグッズもちゃんと家にある。一ファンとして、これからも楽しい買い物をさせてほしいと期待している。

※記事中の価格は税抜

(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)