韓国の文大統領の楽観的な言動に
懸念を持つ人たちは多い

朝鮮労働新聞ホームページより

 4月27日の南北首脳会談では、北朝鮮の金正恩委員長が韓国の文在寅大統領の手を取り、38度線を越えて北朝鮮側に入るなど、従来は想像できなかった友好ぶりがアピールされた。北朝鮮の強硬姿勢が融和的なものに豹変したことを受け、少なくとも表面的には、北朝鮮への警戒感は和らぎつつある。

 そうした楽観的ムードを醸し出している、最大の要因は韓国の文大統領かもしれない。韓国国内のメディアでも、文大統領は首脳会談が北朝鮮の非核化への道を開いたと自らの成果を誇り、過剰反応しているとの声すらある。

 ここは、冷静に状況を分析することが必要だ。国際社会にとっての最重要課題は、北朝鮮に最終的かつ不可逆的な核放棄を遵守させることだ。その取り組みを国際社会全体でモニターしなければならない。それを実現するまでには、なお長い道のりがあると見ておいた方がよい。

 今回、北朝鮮の金書記長のスタンス豹変の背景には、中国の北朝鮮に対する厳しい姿勢があったと見られる。重要なポイントは、関係各国が、北朝鮮の勝手な核武装に対してこれまで以上に厳しい態度を最後まで維持することができるか否かだ。

 韓国の文大統領の楽観的な言動を見ていると、朝鮮半島問題の本当の意味での解決に懸念を持つ人たちは多いだろう。「トランプ大統領はノーベル賞に値する」などの指摘をする前に、北朝鮮に対する姿勢をさらに明確化すべきだ。

融和ムードに
過剰反応する韓国・文大統領

 27日の南北首脳会談の中で印象に残ったのは両首脳の表情だった。金委員長は文大統領の笑いを誘うなど、“和やかな場”の演出に努めた。ただ、時折、同委員長の表情から微笑みが薄らぐ場面もあった。同氏の緊張した表情の背景には、中国との関係修復への不安、米国からの圧力への恐怖心などがあったのだろう。