確かに、セブンの物流や店舗運営の仕組み、商品構成は基本的に全国で共通している。しかも、冬は寒冷で、人口密度が低いという環境の厳しい北海道で成功すれば、後は問題なく全国に広げられる――と考えているようだ。

「オムニセブン」は
アマゾンに勝てず伸び悩む

 とはいえ、そもそもコンビニは、人手不足で店舗の従業員の確保さえ難しく、いざ雇用できても、今度は人件費の高騰が店舗の利益を圧迫しているという問題が、特に最近は都心で顕著だ。

 現在、地方では時間に余裕のある主婦が運転手の応募に集まっていても、今後継続的にこうした人材が確保できる保証はない。

 ましてや、都心にはアマゾンフレッシュなど、生鮮食品の宅配業者がひしめいており、競争は激しい。ある小売業界関係者は「中長期的なビジョンを持たず、宅配ビジネスが流行っているから飛びついたという印象が拭えない。もっと店舗やオーナーを強くする方策を考えてはどうか」と斬り捨てる。

 セブン&アイHDは、百貨店のそごう・西武やロフトも含めたグループ横断型のネット通販サイト「オムニセブン」を15年にスタートした。セブン-イレブンの店舗は、その商品の受け取り拠点になると想定された。

 ところが、買える商品をグループ内の商品に限定したため、あらゆる企業の商品を扱うアマゾンに勝てず伸び悩んだ挙句、今ではニトリなどグループ外の商品も扱っている状況だ。

 今回は「店舗を在庫拠点とみなす」(新居統括マネジャー)という斬新な視点で、ネット通販への再挑戦を目論んだわけが、新たなビジネスモデルを確立することができるだろうか。