IHIが出資するジャパン マリンユナイテッドは巨額の最終赤字を計上
IHIが出資するジャパン マリンユナイテッドは2017年度、売上高2987億円にして694億円という巨額の最終赤字を計上したが、まだ資本増強などが必要な段階ではないという Photo:Haruyoshi Yamaguchi/アフロ

「あまりにも損失額が大き過ぎましたよ」。満岡次郎・IHI社長が天を仰ぐのも無理はない。

 同社の2017年度の決算は散々だった。JFEホールディングス(JFE)と“二大株主”として45.93%ずつ出資している造船専業会社のジャパン マリンユナイテッド(JMU)が、17年度に694億円もの最終赤字を計上。これに伴って320億円の投資損失を被り、期初に予定していた経常利益が半分以上吹っ飛んだのだ。

 JMUの赤字の原因はまず、4隻まとめて受注した液化天然ガス(LNG)船にある。LNGを貯蔵するタンク周辺の限られたスペースで行う防熱工事にてこずり、工程が遅れてしまった。また、円高による外貨建て工事の採算悪化などにも直面した。

 JMUはIHIや日本鋼管(現JFE)などの船舶部門が源流だ。しかしIHIは昨年、浮体式石油貯蔵積出設備(FPSO)船体やLNGタンクなどの建造からの撤退を決定。造船会社が上得意先であるJFEと違って、JMU株を大量保有する意義が薄れていた。