かつて希望の党の共同代表に選出された際に玉木氏は「土の香りの、匂いのする国民政党」を実現させると言っていたが、それはどこへ行ってしまったのだろうか?

 加えて、先ほどのパンフレットに記載された時代認識の一つとして「アジアの時代」というものがあり、「米国の国際的地位が相対的に小さくなっていく「パワーシフトの時代」」であり、「米国が世界の覇権を握った『パックス・アメリカーナ』の時代が終わりを迎え、政治、経済の中心がアジアに大きくシフトしつつあります」としている。

 見事な認識違い。この人たちはいつの時代の話をしているのだろうか?

 米国が一国覇権主義の妄想に駆られ、それを目指しだしたのは冷戦終結直後からであるが、妄想は見事に打ち砕かれ、オバマ政権時代にそれを認めざるを得なくなり、既に世界は多極化に向かっている。好むと好まざるとにかかわらず東アジアでは中国の地域覇権国家化が目下進行中である。国民民主党に外交・安全保障政策など任せたら、とんでもないことになりそうだ。

自民党の悪い部分を抽出した
第2自民党のようなものだ

 こうしたことは当選期数の多い重鎮議員がある程度いればブレーキ役にもなり、均衡を保つことも可能であろうが、今回の国民民主党の結党劇においては、立憲民主も含めた大同団結を主張して希望と民進のみの合流に反対していたそうした重鎮議員たちは、その主張を逆手に取られ、実質的に体よく排除されてしまった。

 残った若手の、良識や平衡感覚に欠ける議員たち中心では冷静で丁寧な議論や検討など望むべくもない(もちろん当選期数の多い議員も少ないながら国民民主党に参加はしているが)。

 新自由主義を振りかざし、地域は切り捨て、国際情勢についての認識も大幅に時代遅れ、そして平衡感覚に欠ける若手議員が跳梁跋扈する、これでは自民党の悪い部分をそっくりそのまま抽出した、第2自民党のようなものだ。