電話は若手が取るべき?

 皆さんこんにちは、澤です。

 最近、新聞やテレビ、Webニュースなどのメディアで目にしない日はないといってもいいキーワードが、「働き方改革」ですね。

 私自身、このテーマでプレゼンをすることがとても多いのですが、昨年のこのテーマでイベントに登壇したときの模様がログミーさんで書き起こされて公開されると、かなりの注目を集め、あちこちに拡散されました。

 実はこのテーマはもう7~8年扱ってきているものの、最近の盛り上がり方は特に大きいものだと感じています。政府が力を入れていたり、オリンピックが近くなったりといった外因的な要因に加え、少しずつ改革を進める企業が多くなってきたことにともなって、「うちの会社もやらなくちゃまずいかも」と考える経営者が増えてきたことの表れではないかと思っています。

 そこで今回は、そうした企業が「働き方改革」を成功させるために、最も必要な「マインドセット」についてお伝えしたいと思います。

「働き方改革」は、昭和的価値観の排除が不可欠

 実のところ、私は「働き方改革」というキーワードがあまり好きではありません。共通認識を持つために便利なので使っていますが、変えるのは「働き方」ではなく、「経営層と管理職層の意識改革」と「従業員の自責マインドの醸成」だと考えているからです。

 また、「働き方改革」というキーワードだと、「改革にはこのITツールが必要」とか「改革を進めるためにはフリーアドレスを導入しましょう」とか、何かをセールスをしたい人たちにとって都合のいい使われ方をしがちな傾向があるようにも感じられます。

 かくいう私の所属企業もITツールを開発&販売しているので、当然そのようなセールストークを普段からしているのも事実です。

 しかし、実際に改革がしたいと思うのであれば、営利企業が売りたいと思っているものにかこつけたシナリオを鵜呑みにしないことが大切です。はっきり言ってしまえば、フリーアドレスにしたから改革が進むわけでも、IT環境をクラウドに移行すれば働き方が大いに変わるわけでもありません。ましてや、「残業を減らせ」といってあれこれ施策を講じたところで、元の仕事量が変わらなければ現場にしわ寄せがいくだけです。