小宮コンサルタンツ代表
前回は、経営者が意識すべき「3つの時間」のうち、とくに経営者にとって重要なのが「会社の未来のために使う時間」であるという話をしました。
経営者の時間は、(1)トラブルに対応する時間、(2)現在の事業を維持するために使う時間、(3)会社の未来のために使う時間の3つに分類できます。危機時にはもちろん(1)や(2)を優先せざるを得ませんが、「会社の未来のために使う時間」を取れるのは経営者しかいません。それなしでは会社の将来はありません。
どんなに優秀な部下であっても、たいていは会社の未来のために時間を使うことはありません。なぜなら、目の前の仕事を確実に終わらせることが、部下のやるべき仕事だからです。だからこそ、経営者の「会社の未来のために使う時間」がとても重要になってきます。
自社が何のために存在するのか
存在意義から経営のかじ取りを考える
私はコンサルタントとして、多くの会社の役員や顧問を務めてきましたが、良い会社は経営者が会社の未来を見据えて5年先、10年先の構想を立て、役員会に諮って議論を尽くし、その結論に基づいて3ヵ年計画や単年度計画を作成しています。未来からの視点で、現在までの道筋を考えているわけです。