金融とテクノロジーを融合し、既存のものとは一線を画する金融サービスを生み出す「フィンテック」の分野において、中小・ベンチャー企業などにとって新たな資金調達手段となるサービスが始動した。
5月23日、フィンテックベンチャーのエメラダが始めたオンライン融資サービス「エメラダ・バンク」だ。主に成長ステージにある企業を対象とし、その先行投資や運転資金のサポートを想定。融資額は500万~5000万円、期間は5年以内で金利は2~15%というのが目安となっている。
また、決算書や銀行口座の入出金情報のみならず、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などオンライン上の定性情報の分析結果も掛け合わせることによって、スピーディーかつ高度な融資審査ができるという。
さらに、既存の融資サービスでは対応できていない、変則的で柔軟な返済プランにも対応。季節要因による業績の変動が激しい企業に対して、毎月の返済額をフレキシブルに増減させることが可能だ。
エメラダは昨年11月に「エメラダ・エクイティ」というサービスもスタートさせている。これは、非上場企業が株式の発行によって一般個人から資金調達できる「株式投資型クラウドファンディング」という新たな資金調達手段を実現するものだ。つまり、エメラダは企業の資金調達手段である資本と借り入れの両面をカバーできる体制を整えたというわけだ。