自社の強み生かしトラックとSUVを強化
モビリティ部門にも注力
米国、いや世界を代表する自動車メーカーのひとつ、フォードが大胆な生産ラインのシフトを発表した。乗用車は2モデルを残してすべて廃止、2020年にはトラック、ユーティリティ、そして商用車のみのラインアップにするという。
今年5月にフォーカスの米国内用生産を停止。19年3月にトーラスの生産を打ちきり、続く5月にはフィエスタ、その後にフュージョンも同様の道をたどる。
その結果、フォードが残す乗用車ラインはマスタング、そして新たなクロスオーバー、フォーカス・アクティブの2モデルになる、というのだ。
今回の決定の裏にあるのは、米国ユーザーの乗用車離れと、低い利益率だ。そして米国における乗用車部門のベストセラーは、ほぼ日本メーカーが独占している。ミッドサイズはトヨタ・カムリ、ホンダ・アコード、日産アルティマの、そしてスモールサイズはトヨタ・カローラ、ホンダ・シビック、日産セントラによるベスト3状態がほぼ続いている。 このため、フォードは自社の強みであるトラック、SUVを強化し、独自に進めているカーシェアリングなどのモビリティ部門に注力していくという。この中にはEV開発、そこからの自動運転車両の開発も含まれる。