世帯数が増え資産価値が高止まりする
「有望エリア」はここだ

 今回参照した人口予測は、2040年まで行われている。2040年時点で世帯数が増え続けているのは、23区の中でも7区に過ぎない。それは、世帯数の多い順に次のようになる。

・2040年まで増加:港区・中央区・江東区・千代田区・品川区・台東区・文京区

・2035年まで増加:板橋区・練馬区・渋谷区・目黒区・荒川区・墨田区・大田区、豊島区

・2030年まで増加:世田谷区・杉並区・新宿区・中野区・北区

・2025年まで増加:江戸川区・葛飾区・足立区

 このように、人口・世帯数の増加にこだわる理由は明確に存在する。人口・世帯数は需要に相当する。不動産という土地面積が一定の範囲内で、需要が多いところほど価格は高い水準になりやすい。つまり、人口と地価が連動し、地価とマンションの中古騰落率が連動するので、人口・世帯数が増えるところほどマンション価格は下がりにくくなる。ゆえに、2040年まで世帯数が増加し続ける上位7区は資産価値が維持されやすい。逆に、2025年でピークを迎える城東の3区は資産価値の下落リスクが高いことになる。

 また、東京都以外の都市圏として、首都圏の3県ならびに大阪府・京都府・兵庫県について同様に世帯増加予測をすると、2015~2040年の世帯増加率でプラスの行政区は次のように限定される。その行政区の数は、埼玉県8、千葉県2、神奈川県8、京都府2、大阪府5、兵庫県0となる。

◆図表4:2府4県(埼玉・千葉・神奈川・京都・大阪・兵庫県)の世帯増加率(2015-40年)

マンション居住エリア「賞味期限」ランキング、資産価値が落ちない場所はココだ!出典:社会保障人口問題研究所からスタイルアクト作成 拡大画像表示

 バブル期は放射線状に人は分散していたが、今は逆に中心に集中し始めている。これからは都心居住が一層進み、都心一極集中が起こると考えた方がいい。その未来予想図がここまで描けているなら、持ち家を取得するエリアのリスクは「はっきりしている」と考えた方がいいだろう。

(スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント 沖有人)