中国政府、NEV関連で
新たな投資の誘導を狙う

中国の新エネルギー車時代を見据えた外資規制緩和「あの手この手」

 中国政府は4月、外国企業が中国国内に自動車や部品・ユニットの工場を建設する場合に定められている“外国資本の出資上限は50%”という規制を「2022年までに撤廃する」と発表。手はじめとして中国政府がNEV(新エネルギー車)に指定しているBEV(バッテリー式電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)、FCEV(燃料電池自動車)に関しては、生産工場を新たに建設する場合に限り、出資上限50%の規制を撤廃する。中国政府はNEV関連で新たな投資の誘導を狙っている。

 NEVについて中国政府は、従来2社までと定めていた同一企業による車両工場の建設を“3社目も認める”と変更した。中国は基本的に1工場1社だ。たとえばトヨタは、第一汽車との合弁事業である一汽トヨタと、広州汽車との合弁事業である広州トヨタを設立している。これで2社であり、かつてダイハツが技術協力していた天津夏利(夏利はシャレードの中国名)の事業をトヨタが引き継げたのは、第一汽車が天津汽車を吸収合併したためだった。この“2社まで規制”は昨年、NEV生産工場を新規に建設する場合に限って“適用免除”とする方針を採用。すでにVWとBMWがNEV専門工場建設の承認を得ている。