この日の参加者からは、「杓子定規のプログラミングではなく、伝え方が受け入れやすいように工夫されている」という感想も聞かれた。柳井さんたちは、そんな緩く気軽に参加できて試すことができるチャレンジの場をつくっている。

「楽しみながら勉強してもらって、物事の仕組みがわかりましたと言ってもらえたのがとても嬉しかったです」

働き方を変える場所に
していきたい

 これまで3回の講座を通じ、柳井さんは「だいぶ感覚もつかめたし、ポイントも絞れてきた」という。

「就労支援から協働支援へ」をコンセプトに、社会問題の当事者活動を「しごと」につなげようという「協働連絡会」は、現在、埼玉県内にある起業支援を目的に運営するシェアオフィスを月1万円で借り、すでに学童保育施設でのプログラミング講座や障害者の就労移行支援施設での技術指導などの仕事の発注も受けている。

 しかし、柳井さんが見据える先にあるものは、単なる「居場所」にとどまらない。引きこもり状態に置かれた人などの生きづらさを抱えた人たちが、地域のつながりの中で仕事を自分たちでつくっていくプラットホームだ。それは、居場所であり、働く場である。そこにいる時点で、社会参加になっている、というのが理想だ。

 柳井さんは今後、こうして講座を請け負うことの他に、コンフィデンス日本橋の協力を得ながら場所を借りたり、地域のコミュニティカフェを活用したりして、自分らで講座を企画することを目標にしている。

「周囲から働けと迫られている中で、興味ある人は集まって話し合うんだけれど、そこから先は個人個人の努力が求められ、またバラバラになる。そこから、そのままの状態でチャレンジできたらいいなと、自分らがやるとそれができる」(柳井さん)

 一方、これからの就労移行支援施設について、コンフィデンス日本橋の佐藤理事長は「働き方を考える場所にしていきたい」と話す。

「自分で起業することもあるし、部分的に手段として就労に行くこともある。その流れの中で、ここを使っていただければと思う。私自身、起業家でもあり、法人を立ち上げる、夢をお金に換える、ということをしてきた。そんな応援も得意にしている。夢とお金が上手く回ったときに持続していける。周りも喜んでもらえるし、自分も幸せになる」