4月15日から、安徽省政府代表団、経済貿易訪日団などが、大挙を成して日本を訪問している。この原稿が掲載されるときは、まだ高知県など訪問しているさなかだろう。実は安徽省の今度の日本訪問は、うちの事務所が大きくかかわっている。特に安徽省旅遊局一行の訪問内容などのほとんどは、うちの事務所が手配したものだ。
形式に流れず
互いに真剣に議論
安徽省旅遊局関連の訪問内容は盛り沢山だ。まず、山梨県観光部との座談会と懇親会がシャングリラホテル東京で行われた。世界遺産である安徽省の代表的な観光スポットと、日本を象徴する富士山を被写体にする写真展を、この夏と秋にかけて、日本と中国両方で開催することが決まった。写真展の開催を通して、民間の相互訪問と交流を強化しようとするのが、双方の狙いだ。
続けて、石川県観光交流局、山口県宇部市、山口県観光交流局、日本航空、リョービツアーズ、JTB、ダイヤモンド・ビッグ社、観光経済新聞、トラベルジャーナル、中国語ジャーナル、博報堂、WizBizなどの地方自治体や企業、メディアと幅広くしかも内容の伴う交流を行った。特に、立ち上げたばかりの市民団体「日本・安徽省の友」とも、今後の草の根の交流について活発に意見を交換した。
視察訪問や企業誘致などの目的で、日本を訪れる中国の訪日団が主催するイベントの多くが形に流れてしまい、実を結ぶことが期待できそうな交流がなかなか見られないのが、昨今の現状だ。手前味噌になるが、今度の安徽省旅遊局と日本の地方自治体や企業、メディアなどとの交流には、真剣勝負なところが結構あった。日本での安徽省の知名度が低く、若い世代向けのアピールが弱く、そうした旅行商品も少ないという現状が指摘され、どのような対策をとれば、こうした問題の解消につながるのか、互いに真剣に議論し合っていた。