日本が働き方改革の時代へと突入するなか、あらゆる改革のベースになる働き方として注目されるのが「テレワーク」だ。「何をどうしたらいいかわからない」という企業のために、株式会社テレワークマネジメントの田澤由利代表取締役に、成功するテレワークとはどんなものかを聞いた。(まとめ/ダイヤモンド・オンライン副編集長 小尾拓也、画像提供/株式会社テレワークマネジメント)
「何をどうすればいいの?」
働き方改革の切り札とは
企業とそこで働くビジネスパーソンにとって、「働き方改革」はお馴染みの言葉となった。6月末に国会で働き方改革関連法が成立し、日本は国を挙げて働き方改革の時代へと突入する。
しかし、一口に「改革」と言っても、「何をどうしたらいいかわからない」と悩む企業は多い。働き方の論点は多岐にわたっており、企業によっても抱える課題が違うからだ。
そんななか、あらゆる働き方改革の土台になる新しい働き方として注目されるのが「テレワーク」である。これは、「tele」(離れたところで)と「work」(働く)を組み合わせた造語。ICT(情報通信技術)を活用し、ビジネスパーソンが場所や時間を有効に活用できる柔軟な働き方を実現するというものだ。
平たく言うと、テレワークの職場では、必ずしも毎日午前9時に出社して、午後5時までオフィスで働く必要はない。働く人や業務の状況に合わせて、自宅やサテライトオフィス、移動中に立ち寄った街中の喫茶店などから、モバイルPCやスマホといったIT機器を使って仕事をすることがきる、という働き方である。
テレワークの普及を目指して200を超える企業や団体へ導入支援を行なってきた株式会社テレワークマネジメント(以下、テレワークマネジメント社)の田澤由利代表取締役は、こう語る。
「働き方改革関連法でポイントとなる時間外労働の上限規制、高度プロフェッショナル制度の導入、フレックスタイム制の見直し、勤務間インターバル制度の普及促進などは、みんなテレワークと関係している。働き方改革を成功させるために、テレワークは重要な働き方になります」
企業はテレワークを導入すれば、本当に「幸せな働き方」を実現することができるのだろうか。テレワークの現状を分析し、その可能性を考えよう。