失敗の8割がスタート時に集中している

 なお、私が短期集中にこだわる理由は他にも以下が挙げられます。

 最大の理由は、すでにお話ししたとおりで、投資家の大半が、スタート時に資金の多くを失っています。投資家としての最初のステージに失敗の8割が集中しているためです。そのステージをスタートダッシュで一気に抜け出す必要があるのです。

 また、脳はある程度のプレッシャーを与えた方が、よく働くということがわかっています。そのためにも、時間制限を設けた方がいいでしょう。

 以上から、勝つ方法を学ぶことに集中することのメリットとしては、次の4つが考えられます。

(1)緊張感を維持しやすい
(2)成果を実感しやすい
(3)成長することが楽しくなり好循環が生まれる
(4)ライバルと差をつけることができる

 とくに、「ライバルと差をつけることができる」はとても大切です。

 株式投資は、語学学習などとは違います。常にライバルとの実力差が、資産の増減などの成果となってあらわれることを忘れてはいけません。

 この世界は成長の遅い投資家で溢れています。あなたの急激な変化や成長は、何万という他の投資家と差をつけるには十分でしょう。

 小さなリターンにつながれば、手応えが感じられて、さらに成長が楽しくなるといった株式投資の好循環へとつながっていくはずです。

 なお、本連載で取り上げる「考え方」「見方」「やり方」は、学ぶ順番も決まっています。

 いきなり「カラ売り」などの技術的なノウハウや、信用取引などの心理的負担の掛かるテクニックを覚えても、正直、成果にはつながりにくいでしょう。

 まずは積木を積み上げるように、1つずつ学んでいくようにしてください。