地方銀行、第二地方銀行の約4割が、本業の収益において2018年3月期決算で3期以上の連続赤字に陥ったという(「読売新聞」より)。
直接的な要因は長期化する日本銀行の超金融緩和政策にある。
短期金利と中期金利がマイナス圏にあり、10年金利もほんのわずかなプラスでしかない、というイールドカーブ(金利曲線)の下では、特に日本の場合、銀行が利ザヤを確保することは非常に困難である。
高齢化・人口減少によって資金需要は長期縮小トレンドにある。さらに、日本は金融機関の数が多く、貸出金利の引き下げ競争は世界有数の激烈さだ。これまでは過去に購入した有価証券を売却(益出し)してしのいできたが、それも限界に近づきつつある。
一方、北欧でも多くの中央銀行がマイナス金利政策を実施している。しかし、かの地の銀行はそこまで追い詰められていない。例えば、ダンスケ銀行(デンマーク)のROE(株主資本利益率)は13年に5%だったが、昨年は13.6%。同行の株価はこの5年で9割も上昇した。なぜなのだろうか。