大した話ではないのに「いやぁ、それはすごい!その話は本当に勉強になります」と盛り上げてくれる。こちらも気分が良くなりついつい、いつも以上に話してしまう。

「トップ営業マン、必ずしも名マネジャーにあらず」は本当か『トップ営業マンが使っている 買わせる営業心理術』(明日香出版社刊)、菊原智明著、267ページ、1728円(税込み)

 当たり前のことを言っているようだが、実はこの逆の人が非常に多い。

 個人コンサルティングで5人の部下を持つマネジャーとお会いした時のことだ。

 この方を一言で言えば、真面目を絵に描いたタイプ。

 質問を用意してきたようで、次々に質問をしてくれる。それはいいのだが、話をしてもリアクションはあまり良くない。

「はい、そうですか」と言って、「じゃあ、次の質問ですが」と淡々と進んでいく。やはり、「なるほど、それは参考になります!」といった類のリアクションが全くないと、話しにくいものだ。

 ちなみに、この方の一番の悩みは「最近の若いやつはそっけない」「無表情の人が多くなった」というものだ。

 これは部下のせいだけではないだろう。

 実際の話、この方自身が無表情ということに気がついていない。私は自尊心を傷つけないよう注意しながら、「部下の話には“なるほどよく分かるよ”と相づちを打ってください」とアドバイスさせていただいた。

 《部下が本音を話してくれない》と感じている方は、自分に改善点はないかと考えてみる必要がある。

 営業マンとして、そしてマネジャーして活躍するために“ヒアリング能力”は欠かすことができない。そのためにも日常会話から意識して過ごしてみてほしい。気がついた時、周囲からなくてはならない存在になっていることに驚くだろう。