トップ営業マンと呼ばれる人々は「スランプとは無縁」と思うかもしれないが、そうではなく、実際には売れない時期もある。ただし、彼らが通常の営業マンとは違うのは、うまくいかないときの対処法を自分で知っており、回復が早いのである。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)
トップ営業マンといえども
「常に順調」ではない
トップ営業マンといえば、「常に契約を取っていて、ほぼ順調」といったイメージを持っている人もいるだろう。「常に順調」とまではいかないとしても、スランプに陥ったりドツボにハマったりはしないと思うかもしれない。
しかし、実際はそんなことはなく、トップ営業マンといえども、同じ人間。浮き沈みはあるものだ。まったく契約が取れず、売れない時だってある。もちろん、モチベーションが下がったり、落ち込んだりもするものだ。
トップ営業マンとダメ営業マンの大きな違いは“スランプからいかに早く抜け出すか、方法を知っているかどうか”ということだ。
その方法は人それぞれで違うが、「そうなった時」の対処法を準備している。だからこそ、悪い状態から最短で抜け出し、いい状態に持って行けるのだ。
私はハウスメーカーで7年間のダメ営業マン生活を過ごしたのち、4年連続でトップ営業マンになった。ということもあり、トップ営業マンの気持ちもダメ営業マンも気持ちもよく理解できると自負している。長かった分、ダメ営業の方がより理解できるが……。
そもそもダメ営業マンというのは、営業ノウハウよりも“メンタル、考え方”に問題があるものだ。事実、私自身もそうだった。