要約者レビュー
角田陽一郎、あさ出版、1,512円
あなたのまわりにこんな人はいないだろうか。念願の仕事を任されるなど、チャンスが次々に舞い込み、それを必ずモノにする。その評判に人が引き寄せられ、さらに大きな仕事がやってくる――。そんなポジティブ・スパイラルに入った、「向かうところ敵なし」の強運の持ち主になるには、どうすればいいのか?
その開運のヒントが語り尽くされたのが本書だ。「開運」と聞くと、スピリチュアル系ではないかと疑わしく思う人もいるかもしれない。しかし、本書の「はじめに」を読むと、それがまったくの誤解だと気づき、「運がいい人の共通項」や開運テクニックにグイグイ引き込まれる。
なぜここまでロジカルに、ウィットに富んだ文章なのだろう? 何を隠そう、著者は『さんまのSUPERからくりTV』『中居正広の金曜日のスマたちへ』など、数々の人気番組を世に送り出してきた、名バラエティプロデューサーの角田陽一郎さん。明石家さんまさんや西野亮廣さんなど、「運がつきまくっている」人たちと接する中で、その秘訣を体系化してきたという。開運エピソードの数々に、何度も頷きまくる読者もいれば、神からの啓示のごとく新たな気づきを得る読者もいるだろう。いずれにせよ、知的興奮がとまらないのは確かだ。
AIに色々な作業を任せて、人間は本当に好きなことにコミットしていく。角田さんのメッセージは、そんな将来を見据えた、次世代の「引き寄せの法則」ともいえよう。本書を読んで、好きなことで生きていける人生をめざしてみてはいかがだろうか。
本書の要点
(1) 開運の仕組みは論理的に説明できる。運とは、他人や外部環境を利用しながら、自ら切り開くものだからだ。
(2)「運を上げる」とは「自分の名前で勝負すること」であり、何事も「自分ごと化」することと同義である。
(3)運を高めるには、外界に対して常にオープンで、一見無価値に見えるものも広い心でとり込んでいく「渦巻き思考」を身につけることが重要だ。
(4)バッファ、遊びがあるからこそ、面白くなる要素が後から入り込みやすくなる。