仕事ができる人は、限られたリソースで最大の結果を出すのが上手い。これはビジネスに限らず、毎日の「料理」にも如実に表れる。冷蔵庫を開けて「何もない」と絶望する人と、あるものだけでサッと一品作れる人の違いは、才能でもレシピの知識でもない。「フレームワーク(メソッド)」を持っているかどうかだ。佐々木俊尚氏の新刊『人生を救う 名もなき料理』から、あらゆる食材を美味しく変える“魔法のメソッド”を公開する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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「積み木メソッド」という魔法
レシピが時間軸に沿って進むものであるのに対して、本書は積み木のように食材を積み重ねて決めていくメソッドだ。この選択肢を軸にしたメソッドを、本書では「積み木メソッド」と呼ぼう。
この積み木メソッドさえ頭に入れておけば、たいていの炒めものは作れてしまう。
もう「今日の料理は何にしようか」と悩む必要はない。レシピサイトで見つけた料理を作るために、スーパーを駆けずり回る必要もない。
レシピ不要で「名もなき料理」を作る
レシピに書いてある素材の一部を買い忘れ、「しまった、スーパーにもう一度行かなきゃ」と焦る必要もない。
冷蔵庫に今ある食材をじっくりとながめ、積み木メソッドを使って「名もなき料理」を作ればいいだけなのだ。
大事なのは、基本的な要素分解メソッドを頭に入れておくことだ。
数学のように料理を思考する
別の言い方をすれば、積み木メソッドは数学の関数のようなものだ。
たとえば、【y=2x+3】という一次方程式があるとする。2や3があらかじめ決まっている係数で、xにさまざまな数値が入り、これを変数と呼ぶ。xの変数によって、yの解が決まる。
料理の方程式も同じように、2や3などの係数が積み木メソッドだ。
ここにxという変数に素材や味覚を当てはめると、yという解、つまり料理が自動的に決まり、できあがる。料理は数学的に作ることができるのである。
「レシピありき」で考えるから、食材が足りないだけでフリーズしてしまう。
この積み木メソッドさえ身につければ、冷蔵庫から「食べるものが何もない日」は永遠に消滅するだろう。
(本記事は、書籍『人生を救う 名もなき料理』を抜粋・再編集したものです)
1961年生まれ、文筆家。テクノロジーから政治、経済、社会、ライフスタイルにいたるまで縦横無尽に発信している。現在は東京・長野・福井の三拠点生活を送り、コロナ以後に注目されてきている移動生活の先駆者でもある。妻は、イラストレーターの松尾たいこさん。一緒に暮らし始めたときから、料理は全面的に担当。その毎日の食卓を織り交ぜつつ、手際のよい調理の仕方、献立の立て方などを紹介した著書『家めしこそ、最高のごちそうである。』(マガジンハウス)は、大きな話題を呼んだ。『人生を救う 名もなき料理』は、12年ぶりの料理関連の書き下ろしとなる。







