SNSで創業したミクシィだが、現在はスマートフォンゲームが中核。6月に就任した木村弘毅社長に次期戦略を聞いた。

木村弘毅(ミクシィ社長)Photo:Jun Takai/PHOTO COMPANY

──スマホゲーム「モンスターストライク」が稼ぎ頭です。

 強調しておきたいのが、われわれはゲーム会社ではなく、コミュニケーション創出企業。ゲームの新製品を出し続けることはせず、モンストというIP(知的財産)を核にした、リアルなコミュニケーションの場づくりを行います。

 私はモンストの開発責任者でしたが、最初から一貫して友達同士でスマホを持ち寄って遊ぶコミュニケーションツールとして提供しています。スマホゲームといえばこれまでは一人の暇つぶしゲームが多かった。しかし、江戸時代のかるたから、昭和の友達の家でやるファミコンに至るまで、“集い遊ぶ”行為はなくならない。ならば、スマホを持ち寄って遊ぶニーズもあると考えました。

 モンストはリリース後約5年たちますが、いまだに年間約1500億~2000億円の売り上げと、4500万人のユーザー数を有しています。これは、ゲームのみならず、ゲームが生むコミュニケーションに対する支持の表れです。

 モンストグッズの直営物販店舗では併設カフェにゲームができるスペースを設けています。居酒屋チェーンとのコラボも行いましたが、どれもリアルに集まり、盛り上がる場づくりを狙ったものです。

──スポーツ事業と健康事業への参入を計画しています