一律キャンペーンでは
何も変わらない

 プレミアムフライデーにしても、シャイニングマンデーにしても、主導者の意図がどのようなものであれ、伝わるメッセージは「個々の企業やビジネスパーソンの都合は考えていません」「土日と連続した休暇が増えればいいのです」「たとえ10%でも休む人が増えて消費拡大すれば御の字です」というものだ。

 これでは浸透するはずがない。浸透するどころか、反感を買う。キャンペーンをすればするほど、受け手は白けて離れていく。「この忙しい月曜の朝に、そんなことできるはずはない」という人もいれば、「事情もわからず、勝手なことを言うな」と思う人もいる。全国一律キャンペーンの無力さを示す典型的な事例だ。

 企業も千差万別、ビジネスパーソンも千差万別なのだから、どうか好きにさせてくれ。一人ひとりの状況や過ごし方に合った休みの取り方を、業務の状況も見て決めさせてくれ。頭ごなしにキャンペーンを行われても、浸透しないのは当たり前だ。

 このように申し上げると、キャンペーンを推進する側からは、「法律ではなく、キャンペーンを行っているだけで、強制力はなく、押し付けているつもりはない」というリアクションが返ってくることがある。おっしゃるとおり法律ではない。しかし、お上がスローガンを打ち出して奨励し始めるということ自体に、押し付けがましい空気を、受け手は敏感に感じるのだ。

 なにも半休を取ること自体を否定しているわけではない。逆に、過長労働の撲滅、限られた労働時間での生産性向上、多様な働き方の実現などを含む働き方改革の推進は実現しなければならない。そして、個人消費の拡大にどれだけ頼るかは別として、国の経済成長も必要だ。しかし、シャイニングマンデーは全く無力である。

 では、どうすれば日本人はもっと自発的に休みを取るようになるのか。企業の人事部門をサポートする中で、さまざまな方法を試してきたが、現在のところ最も効果のある方法は、ロールモデルをつくること。そして、それを押し付けないで共有していくことだ。