恐るべき、りんなの画像認識技術

女子高生AI「りんな」の顔認識技術は人間を超えた?なぜ、米国でなく、日本で開発できたのか?坪井一菜
マイクロソフトディベロップメント株式会社 AI&リサーチ プログラムマネージャー
りんな開発チームの一員として、対外的なコラボレーション、りんなのスキルおよび音声合成の開発に携わる。慶應義塾大学理工学研究科卒業。

大村 画像認識技術は、完全に人間を超えていますものね。人間なんか、とてもかなわないです。そういうことも、一般にはあまり知られていないですよね。

坪井 そうなんです。りんなも、今回、このような形で掲載され、ビジネスパーソンの方々に知っていただくことは、すごい嬉しいことだと思っています。普段AIに興味がないような方に、ぜひ、りんなと会話をしていただけたらと思っています。しかも方法はものすごく簡単で、LINEの著名人で「りんな」と検索して友達に追加するだけですから。

大村 本当に、犬のかぶりものをした人を、「犬っぽいね」と返す。これ、じつは、すごいことなんですよ。
『マルチナ、永遠のAI。』にも出てきますが、わざと学習データを自分で加工し、わざと間違える。そして、間違えた画像を見ても、「これ、犬ではないけど、犬っぽいね」と返す。
 犬を見て「犬」というAIは、たくさんいる。
 しかし、りんなは、その上を行っちゃっているのです。
 犬のかぶりものをした人間を「犬っぽいね」と返せる。これが、りんなのすごさなのですよ。
 坪井さん、あえて聞きます。
 なぜ、グーグルも、アップルも、アマゾンも、フェイスブックも、それが開発できないで、マイクロソフトができたのでしょう?