前提として、2人は異性愛者である。つまり、双方ともに「女性が好き」ということだ。では一体、その写真はどのような経緯で撮影されたのだろうか。

「公園で男女含めた数人で飲んでいたんです。その時、『僕の隣に座っていたFと、僕の距離が近い』という話になりまして、僕とFは面白がって『そんなことないよ~』と言いながら腰をずらせて互いににじり寄っていきました。

 男は『ヒュー!』とはやし立て、女子は『キャー!』と悲鳴を上げてかなり盛り上がり、僕とFはそのままお互いが向き合う格好となり、そのまま軽くキスをしたのです」(Eさん)

 盛り上がった雰囲気の勢いに背中を押されて、というところであろうか。

「そうしたら女子の1人が『やばい!ちょっと待って!もう1回して!』と言いながら写真を撮るためにスマホを構えました。僕とFはその要望に応える形で、『じゃあ』と言いながらもう一度、今度はさっきより熱めのキスを交わし、その時撮られた画像をあとで彼女からもらって僕が投稿した、というのが顛末です」

 女子たちの反応は「宴席で突発的に行われた過激なイベントを面白がった」面もあったが、主にEさんとFさんのキスに胸をときめかせていた様子だったらしい。1人の女子は「目の保養だわ~」としきりに連呼していたという。Eさん、Fさんともに今ふうのイケメンで、やや中性的なところが女子連中にウケているらしかった。

 男性同士でキスをすることに抵抗はなかったのだろうか?

「初めてのことで戸惑いはありましたから、そういった意味での抵抗はありました。でも周りも盛り上がってるしいいかな、と……。

 それに、『同性とキスしたらどんな感じになるのかな?』という好奇心は前からありました。ちょうどいい機会だったので体験してみた感じです。

 感想は、やはり変な感じがしましたが、可もなく不可もなく、といったところでしょうか。取り立てて自分からまたしたいとは思いませんが、Twitterでは評判がよかったので、求められればまたするかもしれません。

 おそらくFも僕と似たような感じだと思います」

 Eさんがこのように感じたのには姉の影響が強くあったと思われる。Eさんの姉はBL(『ボーイズラブ』の略。男性の同性愛を扱ったジャンルの作品の総称)が好きで、Eさんは思春期の頃から興味本位で姉の蔵書を読んでいた。作中に登場する男子は皆美しく、時として雄々しさを兼ね備え、非常に魅力的に描写されていた。

「ストーリー自体に魅力がある作品も少なくなく、姉の部屋に行けばそうした面白いマンガを借りることができるので次々に読んでいきました」