洗剤塗布装置の作動状況(JR西日本メンテック提供)
鉄道会社はさまざまなグループ会社を抱えている。その中でも清掃会社は地味な印象は否めない。もちろん駅や車両を快適に利用できるのは彼らのおかげであり、鉄道運営に欠かせない業務なのだが、どうしても「キツい」「汚い」「臭い」というイメージがつきまとう。そんな現実を変えようと模索しているのが、清掃作業の機械化、省力化を進めるJR西日本グループの「JR西日本メンテック」だ。どんな問題意識で、何を進めているのか、同社の常務取締役総合企画部長の込山哲也氏と、技術企画部課長の溝邉弘氏に話を聞いた。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)
新たな洗剤の開発で
清掃時間を大幅に短縮
――清掃業界の現状と問題意識を教えてください。
込山哲也氏(以下、込山) 経営環境は年々、厳しくなっています。私どもの従業員は50~60代が半分を超え、中には70代に手が届こうという方もおり、非常に年齢層が高くなっています。
彼らは経験豊かで、清掃の品質維持に貢献してもらっていますが、鉄道は夜間作業が多い、短時間の作業が必要など、高齢者には負担が大きい仕事です。いくつになっても負担なく明るく楽しく働けるよう、過酷、重量物、高所の作業は機械に置き換え、計画外、規格外のところを人が担当するように効率化を進めています。
――車両外板洗浄を機械化し、コーティングを併用したと伺いました。
溝邉弘氏(以下、溝邉) 鉄道車両の汚れは9割以上が鉄粉なのですが、ステンレス車両は鉄粉が付くと「もらい錆」が生じて、どんどん茶色くなっていきます。車両基地に設置した車両洗浄装置を用いて3~7日周期で洗浄を行っていますが、それだけでは鉄粉の汚れが徐々に堆積するため数カ月に一度、手作業による特別清掃が必要です。







