やばい西郷隆盛 太りすぎて死にかけ犬を飼う

 明治時代になり、戦争ではなく政治の時代が来ると、隆盛の出番はなくなりました。

 すると、ヒマになった隆盛は、どんどん太りだしてしまったのです。東京の上野恩賜公園に犬をつれた隆盛の銅像がありますが、あれは医者に「このままだと太りすぎで死ぬから、ダイエットのために犬を飼いなさい」とすすめられて飼った犬です。

西郷隆盛が犬を飼ったワケ。「やばい」から日本史が見えてくる!

 1877年、隆盛は新政府に不満をもつ若者たちのリーダーにさせられ、西南戦争を起こして負けてしまいます。でも、切腹するときも男気を忘れず、犬たちだけは助けたいと首輪を外して逃がしてやったそうです。

西郷隆盛(さいごう・たかもり)
出身:鹿児島
身分:武士、政治家、軍人。
別名:西郷どん(せごどん)
生没年:1827年~1877年

(本原稿は、東京大学史料編纂所教授 本郷和人監修『東大教授がおしえる やばい日本史』の内容を編集して掲載しています)