「EV台湾」に大勢の日本人
台湾にあって日本にない3つの魅力とは?

 今年2回目となる、電気自動車のシンポジウムと展示会「EV台湾」。

電池メーカー・Green Battery Technology社ブース。マレーシア生産の小型・大型EVを展示。手前の小型EVバンは台湾の郵政事業向けに販売済み。  Photo by Kenji Momota

 日本からの事前参観登録状況について、台湾貿易センター(日本のJETROに相当)は「例年の1.5倍の約170人を超えた。この勢いで推移すると(現地での登録者を含めて)日本からの来場者は1000名を大きく超えると予想される」と、嬉しい悲鳴をあげた。

 確かに台北現地に行ってみると、昨年の第一回「EV台湾」と比べて、日本からのネクタイ族の数がかなり増えたと感じた。そして彼らは“物見遊山”という雰囲気ではない。真剣なパートナー探しをしているように見える。実際、台湾最大手の電動モータメーカー「東元電機(TECO)」とモータ制御やEV関連試験機製造の「到茂電子(Chroma)」の合同ブースでは、日本の大手電機メーカー関係者10人ほどが台湾人通訳を介して本格的な商談をしていた。

 ではどうしていま、台湾でのEV産業、特にEV関連サプライヤーに日本から注目が集まり始めているのか?

 その理由は大きく3つある。ひとつは、顧客の要求に対して台湾企業がとてもフレキシブル(柔軟)なこと。二番目に、クオリティとコストのバランスが良いこと。三番目に、バイタリティがあって(交渉する日本側に対して)やる気が伝わってくることだ。

 実はこの3点、日本、米国、欧州のEV関連サプライヤーに欠けている要素なのだ。