猛暑経済の行方猛暑で売れる商品、売れなくなる商品とは? Photo:PIXTA

 皆さんこんにちは。三井住友アセットマネジメント調査部です。毎週土曜日に「ビジネスマン注目!来週の経済、ここがポイント」をお届けしています。

 来週で8月も最終週となります。まだまだ残暑厳しい日が続いていますが、一頃の猛烈な暑さに比べて、夕方など少しはしのぎやすくなりましたね。

 今夏はとにかく暑かった!例年にない早い梅雨明けとなったものの、7月からは記録的な猛暑に加えて度重なる豪雨が各地に影響を与え、8月は多くの台風が日本列島を襲っています。

 あまりの暑さから、2020年7月下旬から9月上旬にかけて開催予定の東京オリンピック・パラリンピックの暑さ対策が必須と考えられ、サマータイム導入の議論や、歩道への散水が暑さ対策として有効かどうかを確認する実証実験などが始まっています。

 実はこうした天候は、短期的な景気を左右する重要な要素の一つです。来週には7月の小売統計や8月の消費者態度指数など、日本で多くの経済指標が発表されます。

 そこで今回は、7月、8月の天候を振り返り、足元の日本経済にどのような影響を与えているのか、また今後どのような影響が表れてくるのかを考えてみたいと思います。

暑いと売れるアイス、ビールは
暑すぎると売れなくなってしまう?

 今夏の天候の特徴として、「猛暑」と「豪雨」の2つが挙げられます。

 7月の平均気温は、東日本では7月として1946年の統計開始以来第1位、西日本では第2位の高さとなりました。なかでも、埼玉県熊谷市では最高気温が41.1℃と、歴代全国1位を更新しました。また、全国927地点のアメダスの108地点で通年の最高気温(タイを含む)1位を記録しました。

 また、梅雨前線等の影響で西日本を中心に全国的に記録的な大雨となり、「平成30年7月豪雨」が発生しました。7月下旬に発生した強い勢力の台風12号は、東海地方から九州地方に抜けるという異例の進路を辿るなど、7月の日本は高温とともに豪雨災害にも見舞われました。