樋田容疑者、いずこへ

 広田本部長は記者会見で「府民、住民の皆さまに不安と心配を掛け…」と謝罪したが、不安にさせ心配を掛けているのは府民だけではない。14日未明には、兵庫県尼崎市の防犯カメラに樋田容疑者の体形に似た男が、黒いバイクで一方通行を逆送したり、同じ道を往復したりするなど不可解な運転をする姿が映っていた。

 大阪府警幹部の間には「もう、大阪府内にはいない可能性もあるのではないか。長期戦になるかもしれない」との懸念が広がっている。

 それでは、樋田容疑者はどこへ逃走しているのだろうか。

 前述の通り、樋田容疑者の地元は松原市で、土地鑑は大阪南部にあるのは間違いない。しかし、捜索が厳重な周辺に居座っているとは考えにくい。

 大阪府警は発生から延べ4万数千人の捜査員を投入し、樋田容疑者の顔写真や動画、8パターンの似顔絵、左ふくらはぎにある、ウサギが持っている小槌(こづち)から小判が出ている入れ墨など、可能な限りの情報を公開して情報提供を呼び掛けている。これまで約1200件の情報が寄せられているが、決め手となる手掛かりはつかめていない。

 全国紙デスクに聞くと、樋田容疑者は「高校時代にグレて地元の不良グループに所属。窃盗などチンケな事件を繰り返して服役し、最近、出所したばかりだった。出所後に逮捕された事件も弱い女性を狙った事件ばかりで、いわゆる荒っぽい仕事ができるほど根性が座ったやつじゃない」という。

 だから「田舎の山林や廃屋に潜伏して渡り歩くなど、サバイバルできるほどの生命力があるとは思えない。まして、土地鑑のない場所を全国津々浦々、彷徨(さまよ)ってまで逃走する精神力があるとも思えない」と見る。

「行き当たりばったりで計画性もなさそうだから、いずれ近畿の近いエリアで見つかるだろう」と推測するが、そうはいっても逃走後にひったくりの被害は相次いでいるし、いつ凶器を持った強盗に変化するか分からない。まして判決は確定していないものの、凶悪な性犯罪などで起訴された男なのだ。

 大阪府警の失態は罪深い。大阪府民だけではなく、日本国民すべてが安心できるよう、早期の身柄確保を強く要望したい。