出生後の「究極のアウェー環境」で
赤ちゃんの脳は急速に成長する

 例えば社内で行うプレゼンに比べて、社外の人間に囲まれたプレゼンはうまくいかないという話はよく聞くが、こういった「アウェー体験」を経ることで、脳は多くの負荷(刺激)を感じ、成長する。イノベーションによって日々常識が変化している現代において、アウェーに対応する能力を身につけることは非常に重要だ。

「新生児って世の中のことを何も知らない、いわば最もアウェーな状態ですよね。だからすごい勢いで脳が成長する。しかしある程度、経験を積んだビジネスパーソンだとアウェーなことは徐々に減っていきます。今後は我々の常識外の進化が起きる時代で、AIや仮想通貨の登場はその一端に過ぎません。ホームに慣れ切ってしまうと、こういったさまざまなテクノロジーの進化にも、対応できない人間になってしまう」

 脱現金社会はもうすぐそこに迫っているし、AIも日進月歩で進化している。アウェー体験に慣れていない人間は、そうした社会の潮流にも対応できず、いずれ“老害”扱いされてしまうかもしれない。

 では、サラリーマンが日々の暮らしのなかで「アウェー体験」をするためには、具体的にどんなことをすればいいのだろうか。

「英語だけではなく、いろいろな言語に挑戦してみるのは1つのアウェー体験です。最近は中国語をしゃべれるのがインテリのスタンダードになっているようですが、脳の成長のためにもオススメですね。あとは思い切って職種を変えてみる。もちろん嫌がる人は多いと思いますが、AIの進化によって今後、必然的に仕事は減っていくし、職種の選択肢を増やしておくことは絶対に損にはなりません。意外と自分が好きなことと向いていることは違った、という発見もあるかもしれない」

 そもそも自分がやりたいこととできることは、必ずしも重複しているとは限らない。たとえば「SE(システムエンジニア)」というと理系の人間が就く職業のイメージがあるが、実際は文系出身者のほうが向いていた、ということも多いという。自分の「好き」という固定観念に縛られず、アウェーな職種に挑戦してみることは、脳の成長においてはもちろん、人生の選択肢を広げる意味でも有益なのだ。