「世界を無視して突き進む」
トランプとブッシュの共通点

「アメリカファースト」を掲げ、全力で走り続けているトランプ。このスローガンは、ユニークに見えるが、実は「米国一極世界」を目指したブッシュと大差ない。

 そして、「国際法」「国際的枠組み」を顧みない点も、2人は似ている。ブッシュは国連安保理を無視してイラク戦争を開始した。トランプは「パリ協定離脱」「TPP離脱」「イラン核合意離脱」などで、国家間の約束を重視しない姿勢をはっきり示している。

 ブッシュの強硬な態度はドイツ、フランス、ロシア、中国を一体化させ、「多極主義陣営」が構築された。そして、世界的経済危機によって、ブッシュの夢は崩れた。

 今、トランプは自身の奔放な言動によって再び、欧州、ロシア、中国を一体化させている。

 一見、トランプは、依然として世界最強である米国の力を背景に、戦いを有利に進めているように見えるかもしれない。しかしブッシュの時代、米国は今よりもはるかに強力だった。それでも、世界を無視して突き進んだブッシュは、成功できなかった。

 国際世論を無視して「アメリカファースト」を貫くトランプも、結局は米国の没落を加速させる結果になるだろう。そして、ブッシュ時代よりも米国のパワーが衰えている分、トランプの掘る墓穴は大きいかもしれない。

 トランプの間違いの根本は、「アメリカファースト」という方針自体だ。

「私の哲学は、『私ファースト』です!」と宣言し、友人知人を一切顧みない人物と、あなたは付き合いたいと思うだろうか?おそらく、「友達にならないでおこう」と思うだろう。