【case.1】は、夫への聞き取りの中で、「大好きな本をひとりでじっくり読める時間のある生活」「退社後に勉強や仕事をできる自分」にあこがれがあり、自宅に「書斎」そのものがほしかったわけではないことがわかりました。そこが明確だったら、お気に入りのカフェをサードスペースとして利用したり、ライブラリーなど共有スペースの充実したマンションを選んだりといった選択肢もあったことでしょう。

【case.2】は、本当は「子どもが小さいうちは、親が細やかに見てあげる」暮らしが合っていたにもかかわらず、「ふつうは小学校入学時に学習机を買うもの」という常識にとらわれていたため、結果的に使わない机を買うことになったケースです。

「子どもが自室で学習するようになる年齢になったときに買えばよかった」と後悔している親御さんは、実のところ少なくありません。リビング学習をメインにするのであれば、大きな机ではなく身の回りのものを管理できる小さな棚をリビングに置き、子ども部屋にはストックしておく教材などを収納する棚、ランドセルの定位置になるラックなどを設置してあげたほうが、子どもにとっては使い勝手がよいでしょう。

 このように、イメージする「理想の暮らし」が現実の快適な暮らしにマッチしていないと、家を建てるときや家具を購入するときに、大きな無駄が生まれかねません。

「こうだったらいいな」という理想は、一般的なイメージや常識などいろいろな雑音に影響されている可能性があります。実際の生活や住まいの条件とすり合わせたときにあっさり「だったら要らない」と思えるものも出てくるはずです。

 大きな買い物をする前に、学習机であれば代わりにダイニングテーブルを使うなど、「今あるもので試してみる」ことも浪費を避けるひとつの方法です。

夫の大事なコレクションも、
妻にとっては「浪費」になるワケ

 次に、(原因2)「浪費」に関して、家族の間で認識に違いがある場合です。

【case.3】
アウトドア用品、CD、電車の切符、フィギュア、ライブTシャツ、ゲームソフト、演劇のパンフレットといった、夫のコレクション。妻にはがらくたに見えるが、夫はすべて大事と言う。処分も拒否するため、年々増える一方。新旧のさまざまなコレクションがいさかいの種になる例は枚挙にいとまがありません。