9月6日午前3時8分頃、北海道の胆振地方中等部を震源とする大きな地震が発生した。厚真町で震度7、安平町で震度6強、千歳市で震度6弱、札幌市で震度5強などを観測、震源の深さは約37キロメートル、地震の規模はマグニチュード6.7(暫定)と推定されている。

 政府によれば、6日現在で9人が死亡。大規模な土砂崩れなどが発生し、行方不明者や連絡が取れない人は多数に上っているといい、今後被害の拡大が予想される。

地震が少ないと言われていただけに
対策が後手になり被害拡大の恐れも

 そもそも、北海道は地震が少ない地域と言われていた。震度6強以上の地震が発生したのは観測史上初めて。2003年に震度6弱を観測した十勝沖地震はあるものの、直下型の地震はほとんどない。札幌市在住の男性は、「スマホの地震速報が鳴ったと同時に大きな揺れを感じた。こんな揺れは経験したことがなかった」と言う。

 確かに、地震調査研究推進本部の資料によると、今回震度5強の揺れに見舞われた札幌市が、今後30年以内に震度6弱以上の大地震に見舞われる確率は1.6%と、47都道府県の県庁所在地としては最低の確率とされていた。

 こうした中で、ある災害関係者は「北海道に住んでいる住民だけでなく、行政も地震に対する危機意識はかなり薄かったのではないか。確かに地震に備えた訓練はやっていたが、まさかこんなに大きな地震がくると思ってやっていたかどうか」と語る。

 地震を始めとする災害の専門家で、災害リスク評価研究所を運営する松島康生代表によれば、「8月に広島や岡山を始めとする西日本を襲った西日本豪雨の際もそうだが、あまり経験したことがない地域で災害が発生すると、備えてないだけに被害は大きくなってしまう」と指摘する。

「現時点では、まだ被害の全貌が見えていないため断定できないが、例えば家具や冷蔵庫などが倒れないように留め具を設置しておくといった対策が取れていない可能性もあり、下敷きになるなどの被害も出る可能性がある」(松島代表)。