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ありそうでなかった「ITのためのITサービス」で
急成長する「サービスナウ」の戦略

末岡洋子
2018年9月14日
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日本では大手企業の
人事分野にフォーカスする

 日本市場については、これまで障害となっていたクラウドへの意識が変わったという。「クラウドに二の足を踏む企業もあったが、この2年でクラウドに対する意識は変わり、当たり前になった」と村瀬氏、様々なサービスの中からどの製品をどこに使うのが最適なのかを模索する動きが顕著だという。

 これを追い風に、サービスナウジャパンとして注力する分野の1つが「人事」関連の業務分野だ。人事業務は、入社、退社をはじめ転属など複雑な処理をその都度繰り返しているところが多く、しかも人事とITの関係は必ずしも良好とは言えず「シームレスに機能しているとは言えない」(村瀬氏)。人事コンサルのマーサーと協力してサービスを展開することで、CEOの課題として人事のシステム周りを改善するというアプローチをとる。

 「経営者は皆、従業員の体験を改善したいと思っている。気持ちよく働く従業員は、顧客にも気持ちの良い対応をし、顧客満足度改善につながる。従業員の体験は重要なポイントだ。日本企業の人事はバックエンドとして機能しており、積極的な動きを取っていない。サービスナウのプラットフォームを導入することで、積極的な人事を実現できる」(村瀬氏)

 日本市場参入から4年だが、グローバルの戦略はForbesの「Global 2000」企業がターゲットとなっている。このうち、日本企業は229社あり、これら大手を狙っていく。

 製品側では、これまで年に2回ソフトの更新をリリースしてきたが、いつリリースするのかの時期については明確にしてこなかった。計画的にアップグレードしたいという顧客の声があり、先に第1四半期と第3四半期にリリースすることを発表した。「SaaSは継続的に使ってもらうこと、きちんと価値を感じていただくことが大切。お客様の声をきき、成功に貢献する。サービスナウは、社会の役に立つ、人の役に立つプラットフォームであることを伝えていきたい」と村瀬氏は抱負を語った。

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末岡洋子

すえおか・ようこ/フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。

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