米国と北朝鮮の
第2回首脳会談が早期に開催へ

第2回米朝首脳会談の背景には米国と韓国の事情がある
第2回米朝首脳会談開催の背景には米国と韓国の事情がある Photo:PIXTA

 9月18日から北朝鮮の首都平壌で、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長が会談を行った。それをきっかけに、米国と北朝鮮の第2回首脳会談が早期に開催されるとの見方が急速に高まっている。

 第2回会談の背景には、経済政策の不都合などで支持率が低迷する韓国の文大統領、中間選挙に向けて人気を確保したい米国のトランプ大統領のそれぞれに事情がある。文氏は政策の目玉である“北朝鮮との融和”を進め、米朝会談実現への道筋をつけたと成果を示したい。米国のトランプ大統領は、北朝鮮に非核化への意思を表明させ、安全保障上の脅威を取り除きたい。

 見方を変えれば、北朝鮮の金委員長は、人気取りに注力せざるを得ない米国と韓国の事情を巧みに使って第2回米朝首脳会談に持ち込むことに成功しつつある。ある意味では、北朝鮮は、米・韓両国の政治状況を使って自国の体制維持のための時間稼ぎをしつつあるとも見える。

 北朝鮮にとって、米・韓政権の事情に加えて、米国と中国の関係が悪化していることも好都合だ。中国の対米関係が悪化すると、中国と北朝鮮の距離が縮まる可能性が高いからだ。

 当面、米国と韓国を中心に、北朝鮮との対話を重視する政治的な雰囲気は高まる可能性がある。しかし、それが朝鮮半島情勢の安定につながるかは不透明な部分がある。北朝鮮が本気で核兵器を放棄するとは考えづらいからだ。第2回の米中首脳会談に持ち込むことで、北朝鮮は体制維持のための時間を得たといえる。

“したり顔”の金委員長の表情が目に浮かぶようだ。