例えば、シマパラ(作業服姿でポーズを決めるカピパラに扮した島村琢哉社長)、ヒラフクロウ(作業服姿で何かを思案するフクロウに扮した平井良典専務)、ミヤキネコ(左手で大きな小判を押えて右手で金運を引き寄せようとする招き猫に扮した宮地伸二専務)と3人そろって、“お堅い”イメージの払拭に乗り出している。

 18年7月1日からは、創業110周年で社名を変更したタイミングに合わせて、過去最大となる規模でテレビ・コマーシャル(人気俳優の高橋一生を起用)を始めた。

旧旭硝子・AGCがSASUKEスタッフの協力で目指す「大企業病の払拭」会場の中央には、AGCグループの社員が「私の挑戦」を書き込んだ大型の掲示板が置かれた。世界各国から集まった挑戦の数は3200枚以上。「顧客の夢を実現するために、私はどのような挑戦をするのか」というテーマで個人の問題意識を書いた点がポイントで、まず口に出して行動に結び付けることを狙っている Photo by Hitoshi Iketomi

 その上で、一連の社内改革活動の集大成として開催されたのが、冒頭のイベントである。天候が雨となったにもかかわらず、約1800人の社員や家族が集まった。中核となったのは、自発的に集まった100人の社内ボランティアだった。

 3人の最高経営幹部は、開会宣言を済ませたら控室に引っ込むのかと思いきや、最後まで会場に留まり続けて社員やその家族たちとの交流に勤しんでいた。A、G、Cの3チームで総合得点を競うイベントになっており、それぞれの幹部が各チームを率いていたからだ。

 他にも、子ども向けのアスレチック設備から、大人と子どもが一緒に遊べる実験ブース、全国のB級グルメを集めた屋台、部署対抗によるフットサル大会、AGCの歴史紹介コーナーなど、盛りだくさんの内容で、外国人の姿もちらほらしていた。会場の大型モニターでは、計158チームが参加した職場単位での「大縄跳びNo.1決定線」の映像などが流された。

 連結売上高1兆4635億円(17年度)、世界30ヵ国以上の国と地域に約5万3200人の従業員を抱える世界一のガラス・メーカーAGCは、なぜ約8000万円もかけてこのようなイベントを開催したのか。