米議会中間選挙を来月に控え、選挙戦は終盤に入った。共和、民主両党は連邦最高裁判所判事の承認をめぐる世論の盛り上がりを利用して有権者を投票所へ向かわせようとしている。連邦最高裁判事に指名されていたブレット・カバノー氏は性的暴行の疑いをめぐる論争を経て承認された。アナリストによると、カバノー氏が承認されたことで短期的には共和党が上院で過半数を維持する可能性が高まり、下院では過半数維持が難しくなるとみられる。上下両院で影響が異なるのは、中間選挙が実施される上院の選挙区はドナルド・トランプ大統領やカバノー氏の人気が高い地域が多く、下院の激戦区には大統領を支持しない層が根強い郊外の選挙区が多いからだ。要するに両党とも、カバノー氏をめぐる論争を中間選挙の一部とみなしているというわけだ。今回の中間選挙は世論調査でも歴史的な傾向からも、ホワイトハウスに不利なものになると予想されていた。選挙結果はトランプ政権の1期目の残り2年の行方を占うものになるかもしれない。
米中間選挙、カバノー氏承認で下院は民主に有利か
長期的には両党の勢力図が固まる可能性
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