記憶違いや勘違い、思い込みといったミスは、「話したつもり」「聞いたつもり」のトラブルを引き起こしがちです。自分の脳を過度に信用しすぎた結果といえるかもしれません。このたび書籍『ミスよけ大全』を出版した経済評論家・経営コンサルタントの中島孝志氏が、相手とのやりとりでミスを犯さないための注意ポイントを伝授します。
脳ほど当てにならない
器官はない
ミスがなくならない。同じミスを繰り返す。「また、やった!」と地団駄を踏む。
こういうことがなくならない背景にはどうも「脳」を信用しすぎているのではないかと思えてならないのです。
実は脳ほど当てにならない器官はありません。疲れると集中力も落ちてきます。記憶力が格段に弱くなるのがわかります。あなたも、「こんなミスをしてしまうなんて信じられない……」とあとから振り返って愕然とした経験があるでしょう。
覚えておかなくてはならないのは、集中力や記憶力が落ちていくのはあなただけではなく、相手にとっても同じだということです。お互いに脳を過度に信用しているのです。
このことがわかると、口頭のやり取りだけではなく、書面でも知らせておくことが必要だと気づくと思います。