熱海は、高度経済成長期からバブル期にかけて大いに栄え、ホテルや旅館などの宿泊施設、企業の保養所、リゾートマンションがひしめいていた。しかし、バブル崩壊とともに観光客が激減し、宿泊施設利用者数が1991年度の440万人から2002年度には300万人を割り込んだ。さらに、リーマンショックや東日本大震災などで、2011年度には246万人まで落ち込んだ。そんな中、宿泊施設が次々廃業し、保養所は売りに出され、マンションや商業施設の開発計画が頓挫したことで、街のあちこちに建設途上の建物や更地が放置されていった。

 だが、その後は「『熱海』が宿泊客半減の苦境からV字回復できた理由」にもあるように、2015年度に宿泊施設利用者数が308万人まで回復し大きな話題となった。そんな市場を狙って今、熱海では日本資本と中国資本が入り乱れてホテル用地争奪戦が盛んなのだ。

 熱海・伊豆・箱根の別荘、ホテル、リゾート物件のマーケット情報に詳しい、伊豆海山(いずみやま)不動産鑑定事務所の柳田毅不動産鑑定士は、「今の熱海のホテルラッシュはおそらくバブル期以来だ」と話す。そこで当サイトでは、柳田氏や地元の不動産関係者などの協力を得て、ここ最近の熱海における宿泊施設への投資計画を調査した。その結果が下の【表】だ。

【表】熱海市内における最近のホテル・旅館・保養所等の不動産投資計画


 柳田氏によると、不動産投資の大きな流れとしては以下の4つがある。

(1)既存施設の取得やリブランドなど(【3】【9】【11】【12】【13】)
(2)熱海ですでに事業をしている企業の追加投資(【1】【2】【4】【5】【7】【8】)
(3)宿泊施設の新規オープン(【6】【10】)
(4)(1)~(3)いずれかの目的で取得したが、転売に変更(【14】【15】【16】)