60歳で定年退職を迎えた後も、老後資金の不足などを理由に仕事を続ける方がとても増えています。そんななか、今のスキルでは60歳を超えてから十分な収入が得られるのか不安に思い、資格取得を考えている方もいるようです。そこで今回は、50代の読者の方から寄せられたご相談にお答えしながら、50代からの資格取得で十分に老後資金は作れるのかどうか考えてみたいと思います。
会社のトップ交代で働く意欲が減退
59歳で行政書士として独立開業したい
今回相談を寄せてくださったのは、Yさん(55歳)。現在、妻と母との3人暮らしで、2人の子どもはすでに独立されているそうです。
【相談内容】
<相談者の家族構成と年齢>
Yさん(本人)(55歳)
妻(54歳) 同居
母(82歳) 同居
長女(26歳) 別居・独立
長男(24歳) 別居・独立
<世帯収入(月額または年額)>
月額 本人56万円、妻9万円(税引き前)
<月間支出>
24万円
<貯蓄>
500万円
<投資額>
株式 評価額190万円
投資信託 評価額250万円(月1万円積み立て)
確定拠出年金(DC) 評価額200万円(月1万円+会社1万円積み立て)
<ローン(リフォームローン)残高>
680万円(2030年4月まで 月5万4000円支払い)
<お悩み>
現在、小規模企業の役員をしていますが、トップが交代したことで、意欲が減退しています。すぐに辞めて転職しようと考えたのですが、現在勤めている建設業界では仕事をしたくないと考えているため、思うような転職先もなく、なかなか現在と同じ程度の報酬は望めません。そこで、以前から考えていた行政書士の資格を取得し、4年後(59歳)に独立を目指して、それまでは今の職場で頑張ろうと考えています。
行政書士では、当然ながら今と同等の収入を得ることは難しいと考えていますが、その分、長く70 歳までは働けるのではと思っています(月15万円を手取りで稼ぐことを目標としています)。このような私の考えは、根本的に無理があるのでしょうか?実現するとしたら、この4年間をどのように過ごしたら(貯蓄・生活費等)いいのでしょうか?
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